足のむくみが起こる原因
足のむくみは主に、ふくらはぎの筋肉がうまく働かなくなることで、心臓へ戻るはずの余分な血液が足に溜まってしまうことによって起こります。具体的な症状は、一時的な軽度なものから慢性で病的なものまであります。
足のむくみの典型的な症状
軽度なものであれば、誰にでも1度は身に覚えのあるような症状です。例えば、朝にはなかった靴下のゴム目の跡が、夕方にはくっきりついていたり、膝下の皮膚を押してもなかなか元に戻らない、というような症状です。足全体がぶよぶよと腫れているような状態に見えることもあります。朝には何ともなく、主に夕方から夜にかけてそのような症状が現れます。軽度なものは、長時間同じ姿勢でいた場合や、塩分やアルコールの取り過ぎ、過度なダイエットなどが原因による一過性のものが多いため、マッサージや入浴、生活習慣の見直しなどで改善が期待できます。
病的な原因による足のむくみの症状
病的な原因によって足のむくみが発生する場合もあり、早めに医師との相談が必要です。具体的にはむくみの症状が夕方や夜だけでなく、1日中継続したり、何日も続く場合は注意が必要です。また、むくみだけではなく足の血管が浮き出たり、痛みや重みやだるさを感じるような時は、速やかに受診しましょう。むくみが足だけでなく、顔やまぶたにも現れたり、疲れやすい、体重が増える、尿の量が減る、というような症状も同時に見られた場合、むくみの背後に心臓や腎臓、肝臓の病気が隠れていることが考えられます。他に考えられる病的な原因は、リンパ液の流れが滞ってしまうことによって起こるリンパ浮腫や、足の静脈の血液が逆流することによって起こる下肢静脈瘤、長時間同じ姿勢でいることによって足に血栓ができ、血液が心臓に戻りにくくなる深部静脈血栓症が挙げられます。深部静脈血栓症はエコノミークラス症候群と言った方が、馴染みがあるかもしれません。このように単なるむくみではなく、病気によって引き起こされているむくみもあるため、マッサージや入浴をしてもむくみが改善されない場合は、早めの受診をこころがけましょう。”